2023.03.25 02:08折りどめ茎や枝を、折り曲げて花器に固定させる方法を、「折りどめ」といいます。剣山のなかった時代に、どうやって花材を花器の中で固定させたらいいのだろうか?!ってことで、生まれた手法です。いけばなという文化が、庶民に浸透し始めた頃の発想なので、その後、マタギやら、ヤゲンといった道具を用いる方法が生み出されていきました。考え出された手法によって、別の流派が立ち上がっていくことになったのも、必然だったのかもしれないですね。より生けやすく、より美しく。常に、次へ次へと、目標を掲げていく熱心さは、凄いなぁって思います。こういうのって、日本人のDNAに刻み込まれてますよね。きっと。で、現在の我が流派は、時代が作り出した便利な道具、剣山を花器の底に敷いて活けますが、昔の手法で...
2023.03.23 01:45大輪の菊菊のお生花を活けるとき、大輪に咲く菊を蕾の状態でゲットします。特に念入りに、丁寧に仕上げたいときには、蕾の状態の菊を、時間差で2度ゲットします。時間差によって、蕾が膨らみ、開花を始めるから。一作品の中に、それらの状態の花を入れていくわけです。まぁ、ここまでやろうとする人は、かなりの上級者ってことにもなります。今回は、いけばな展で使おうと思って用意した赤い(紫ですが)菊。早めに購入して開花を待ち、追加で購入しようとしたら、時期が悪かったらしく市場に出回らないというアクシデントが発生。菊のお生花には、蕾の状態の菊が必須条件ってことでもないんですが、固い蕾から、開花の始まった状態のもので、「時」を表現したかったので、諦めた。諦めた。諦めた。詰めが甘かった。涙...
2023.03.22 04:36山茱萸完成いけばな展前日、枝の細部を撓めして完成です。力を入れ過ぎて、枝を折ってしまったら、後に引けないので緊張しまくる瞬間です。もうね、いけばなは、スポーツか?!くらいの勢いになります。お生花をご存じない方にとっては、地味ないけばなに見えるようですが、活けてる人にとって、お生花って、WBCで侍ジャパンが優勝した瞬間のあの緊張感と興奮と同義語!くらいの勢いで、アドレナリン出まくるので、お生花の作品を見ると、他人の作品であっても、こぶしを握って、ガッツポーズしたくなる瞬間に出会うわけです。ってか、こればかりは、体験したことない人には、わからないと思います。私の語彙力のなさを、突っ込まれても困るので、この辺にしときます。ってことで、完成がこちら。
2023.03.22 04:26山茱萸その後いけばな展が、無事に終わりました。山茱萸の途中経過画像を、順を追って掲載していく予定だったのですが、夢中になりすぎて、写真を撮ることを忘れてしまいました。(反省)ってか、何ですね。直径5センチほどの枝を切断するために、電動ノコギリを購入したのですがもう少しいいものを買えばよかったと、反省しました。それでも、手作業オンリーで切断することを考えると、優秀ですけどね。今回は、三重切という竹の器に、山茱萸を配置させるべく、枝を読み、切り落とす作業をし、組み合わせていきます。曲(きょく)が、合わないところは、現地で撓めして形を整えます。とりあえず、3段に配置が終わり、枝を保管しようと作業を始めたときに途中経過写真を撮ることを思い出したので、一枚いっときました。
2023.03.16 01:33力強さとは。いけばなにおける表現としての、力強さって、いったい何だろう。ってのは、永遠のテーマなのかもしれないのですが、とりあえず、興味を持って立ち止まってみたわけです。そしたら、辿り着いたところは、幹の太さなのではなかろうかと思って。で、いけばな展用に、注文した枝がこちら。「幹の太いとこが欲しいです♪」っていう注文の仕方をしました。想像を超えてきたお品が、こちら。
2023.03.06 05:03カイハリ江戸時代に流行りだした生け花の、お生花(格花)主流は、5体活けでした。その頃の、花器に活けるときの枝の固定方法は、竹を用いるものが主流でした。時が流れるにつれ、5体活けから3体活け生まれ、様々な知恵が生まれていきました。そして、マタギが生まれ、ヤゲンが生まれていったわけです。人の持っている美的感覚の追求って、とどまることを知らないなって思います。欲望という業なのか。向上心という業なのか。いずれにしろ、止まってしまえば、衰退が待っているだけなのですが。そんなこんなで、八代流は、5体活けをする流派です。お生花の固定方法は、カイハリが主体となっています。カイハリは、主に竹で作りますが、竹がなければ、残った花材を切って花器のサイズに合わせて作ります。画像貼って...
2023.03.06 01:13小豆柳の筋活け⑦ざっくり曲をつけたら、仮止めしてある紐をはずし、あとは、一本一本丁寧に枝の曲を修正していけば、完成です。できあがりは、こんな感じです。五葉舎の会の仲間たちの作品も、追って紹介させていただきます。力作ばかりで、勉強になりました。メンバーは、若い方ばかりなのに、実力を備えた方ばかりなので緊張感半端なかったです。この緊張感は、人を成長させますよね。Instagramでのご縁で始まった五葉舎の会。素敵な出会いに、感謝しかないです。
2023.03.06 01:06小豆柳の筋活け⑥枝を花器にセットしたら、曲づけです。直線になっている枝を曲げていき、立体的な作品になるように仕上げていきます。作り出される立体感は、流派によって違いがあります。八代流のお生花の型に、バリエーションはありませんが、曲のつけ方(仕上げた時の作品の幅感)によって、心のありようを表現します。幅の短いものを真(しん)と呼び、心の振れ幅のない、厳かな面持ちとしての表現となるために、献花式であったり、格式を尊重する場合は、枝をあまり曲げずに活けます。今回は、五葉舎の会という、お生花・格花の大好きな仲間が集まって、京都で初のいけばな展を開催するということで、興奮しまくりの、心の振れ幅をそのまま表現しようという思ったので、仕上がり幅の長い、行(ぎょう)と呼んでいる曲のつ...
2023.03.06 00:48小豆柳の筋活け⑤先回の投稿の④の状態まで仕上げたら、あとは会場で生け込みを待つだけなわけです。八代流は、カイハリを使って、枝を固定させます。カイハリって、何?って思われますよね?今頃になって、画像を撮っておけばよかったと気付いたわけですが、また別の機会にご紹介させていただこうと思います。で、固定させた画像が、こちら。
2023.03.02 04:57小豆柳の筋活け④役枝ごとに、整えた画像がこちら!主枝に印がつけてあるのは、生け込みするときに、どの役枝だったかわからなくなってしまわないようにってことです。切り落とした余分な枝も、短い位置で使えるものは、そこにセットしてあります。ですから、100本購入しましたが、予備として確保できている枝が、新聞紙でくるんであるってわけです。 (つづく)#小豆柳の筋活け
2023.03.01 03:53小豆柳筋活け③役枝を5本組に揃えたら、足元(花器に挿す側の茎の部分のこと)の処理をします。ここをきちんと処理しておかないと、無駄な空間ができてしまい、しまりのない足元になってしまって、とても残念な仕上がりになってしまいます。念入りに、粛々と作業をすすめます。がんばろー。 (つづく)#小豆柳の筋活け
2023.03.01 03:49小豆柳の筋活け②お生花(せいか)をいけるとき、流派によって名称やいける場所(茎の下部を、花器の中に仕込む位置)が違うので、取り扱いに違いがあるかもしれませんが、先回アップしたのは、枝をまっすぐに直すところまで。なぜ、まっすぐに直したのかというのは、長さを調整するときに、作業をしやすくするためです。一番長い枝が主枝。残りの4本は添え枝になります。今回は、5本組で作っていこうと思います。画像は、正花(しょうか)。一番長い枝が、主枝です。120cmくらいかな。ほかにも役枝が複数ありますので、主枝の長さを変えて、それぞれを5本組で揃えていきます。 つづく。#小豆柳の筋活け