あまり乗り気でないままに、始めてしまったお稽古だったはずなのに、
今では猛烈に打ち込むほどになっているわけですが、
そうさせたエネルギーって、何なのか?
みたいなことを、振り返って考えてみたんですよ。
同じ材料で、いけばなをいけても、出来上がる雰囲気が違ってくることを知ったとき。
どんな要因があって、違いがでてくるのかということに、まずは興味を持ちました。
そこに、個人の持っている感性だけでなく、テクニックも重要になってくることに
気付いた時、さらに興味が湧いてきた感じだったような気がしています。
テクニックの習得には、教えてもらうという視点ではなく、
自分から気づくことという視点の方が重要だと、今では感じています。
ここに気付いた時、いけばなの面白みが増し、切磋琢磨し始めると、
いろんなことが巻き起こってくることにもなったわけですが、
「下手とか、上手とか、そういったことではなく、
いかに真剣に自分自身に向き合っているのか、ということが大切なのだよ。」って、
大先輩から、声をかけていただいたことがあったんですよ。
展示してある作品に、それを感じ取ることができるものに出会うと、
観ている側として、昔を思い出してワクワクするんだって、大先輩からのお声掛けに、
自分自身を信じてみようっていう軸を獲得しましたね。
私の中で、迷いが消えた瞬間でした。
そんな大先輩が、虹の橋を渡ることになりました。
その先輩は、菊が一番好きだったってことを、最近になって知りました。
これからは、私もワクワクをもらう側になっていくんだなって思っています。
いけばなって、日本の大切な伝統文化だなって、噛み締めることになった一幕。
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